大人から始めて絵が上達する人の意外な特徴3選

はじめに


 今まで、絵を描くとか芸術的な趣味とは縁遠い生活を送ってきた。それでも絵を描いてみたい!と思っている方いませんか?私もそんな一人でした。そして、いろんなタイプの絵画教室で絵を習い、絵を描くいろんな人に会う中で、大人から始めてとても素敵で美しい絵を描く人達に出会いました。その方々は必ずしも、美術的な専門教育を受けているわけでありません。

 そんな人達のお話を伺う中で、技術職であったり、管理職・事務職であったり、そういった一般的な仕事の人達でも実は絵を描く素養が培われているのかもしれません。そう考えると、なんだから、楽しい気持ちになりませんか?

技術職

 


 私はリアルの絵画教室にもオンラインの絵画教室にも通いましたが、その中で、明らかに上手いというか、とても写実的な方々に合ったことがあります。若い時に、美術系の専門教育を受けていないにも関わらず、とても緻密な仕上がりの作品や課題を目にしました。その方々に共通するのは機械や設計などの技術系の職業に就ているということです。


 そういった方々は、鉛筆やペンでまるで白黒写真のように忍耐強くコツコツと積み上げて、写実的な絵を描くことを得意としています。ペンや鉛筆というシンプルな画材でも、驚くほどの緻密な作品に仕上がったものを見たことあります。中には、ある展覧会にご自身の絵を出展したところ、白黒の写真と間違われて、なんと絵画でなく写真の部門に展示さてしまった。という方もいるほどです。

 

機械とか技術系など、実用的に機械的な雰囲気で、感性が大切な要素夏芸術とは一見、異なる世界なのでは?と思うようなジャンルであるように思えます。しかし、その忍耐力と細やかな作業を長年してきた経験は、絵を描く上で、実は、技術面の下支えをする大きな原動力になっていると感じました。実用的で技術的な仕事で培った能力が美しい絵を描き上げる素養となるなんて素敵だと思いませんか?

 

ウインタースポーツ



 また、大人から始めたからで、鉛筆や色鉛筆で水面や雪面の反射光などをとても精緻に描く方がいました。その方は、雪国出身で有資格のスキーのインストラクターの方で、鉛筆画の先生ともスキー関連で知り合ったそうです。先生も含めて、ウインタースポーツを楽しむ方は、何人か知っていました。絵を描くというと物静かなイメージがあったので、ちょっと意外でした。実は私も一時期、スキーを楽しく滑っていたことがあり、専門的に練習してはいませんでしたが、急斜面や難しい斜面をできるだけ速く滑走するのが好きでした。

 どこが絵に繋がるの?と思うかもしれませんが、スキーやスノボなどを自由自在に操って滑れる人は、雪の反射面の観察が無意識のうちに、上手にできます。スキーの斜面の雪は、他のスキーヤーによって、結構、ボコボコになりがちです。急斜面であればあるほど、斜面のコンディションは変わりやすいですし、雲が少しでた、または少し切れたということで、同じ斜面でも見え方も違ってきます。スキーの滑走を楽しむには、身体能力や運動神経の他にも、瞬時に雪面の反射光を読み、斜面を読んで滑っていくという能力は欠かせません。

 おそらく、その斜面の反射光を見分ける能力が絵を描く上で、とりわけ光の表現などには役に立つのではないかな?とその方々の作品を見て、想いを巡らせたものです。絵を描く技術を下支えするのには、観察眼が欠かせません。今まで絵を描いたことのない人でも、観察眼の鋭い人は絵を描く上ので大きなアゾバンテージになるはずです。
 

管理職・事務職

 これも技術職の方と似ている事例でが、雲や樹木の表面など、丁寧を通り越して、神経質なまでに繊細に描いている方々がいました。ずっと絵を描いてきたのかな?ともいきや、数年ほどの経験はないものの、現役の時は大企業の管理職をしっかりやってきた人であったり、現役で事務系のお仕事してきた方々でした。いわゆる小さなミスが許されないタイプの種類をお仕事を普段からされているのかな?という印象がありました。

 また、イベントなどでご一緒することがあったのですが、普段からキッチリお仕事をする方々であることが、随所から分かりました。そういった性格・習性から、細かい作業も丁寧きっちり、緊張感を切らさずに行うことができるのかな?と推察されます。ちょうど、鉛筆画のリアル教室でご一緒させていただいたのですが、予想通り、集中力を切らすことなく、(ムラができないように)機械的に細く作業されているなあというのが印象的でした。


 当時は、私ははやく全体像を明らかにしたいという気持ちが強すぎて、面積大きめにガシガシと鉛筆を動かして、細かく作業するのが苦手でした。彼らの絵の書き方を見て、ああ細かく鉛筆を動かさないから、自分の絵はムラが出るし、グレデーションも今ひとつ綺麗にできないのだと、とても勉強になったのを覚えています。

 絵には一見関係しないような職業ですが、日々細かに神経を使う、淡々と事務的に仕事に向かうというマインドが写実的あるいは細密に仕上げる技術のベースになっているのではないかと感じました。

おわりに

 


 いかがでしょうか?一見、芸術や絵とは自分は関係のない世界に住んでいる。なので、今更、大人になってから、なんなら、大人どこかろか年齢も重ねて重ねてから絵を始めて、そんなに上手にならないのでは?私もちらっとそんなことを思っていましたが、実際、そんなことはありません。

 今まで見たきた絵や絵の知識だけでなく、絵とは関係のないと思われる趣味や仕事で日々培った能力が、実は絵の技術を下支えする能力になる場合もあるのです。あなたの人生で積み重ねてきたことが絵で大いに役に立つかもしれません。ぜひ、絵を始めて確かめてみませんか?

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