はじめに
通信制の美大は結局難しい。そもそも絵を描く環境やまとまった経験があったらいいな。と漠然と考えていた時に、それなら、美大に入る前のステップを取るのはどうだろう?と思い立ちました。美大生の多くは、美術予備校おおよえそ2年以上、通って美大受験に合格するパターンがほとんです。
実は、私の身の回りにも美大進学を果たした人がいたので、その時の記憶と、社会人になった場合はどうなの?と調べて、やっぱり諦めたことがありました。でも、その過程で絵が上達するヒントが隠れていました。
動機

私は中高をちょっと変わった私立学校で過ごしました。高校卒業後の進路は、過半数の生徒が普通の大学に進学しするものの、毎年、美大・音大への進学者が一定数いました。同級生には(浪人していましたが)藝大に合格した人もいました。また、仕事上でも稀にですが、美大受験生に出会うことがあり、美大受験生のリアルを垣間見ることがありました。そういった人たちは美大進学のために、美術予備校のようなところに通い、実技をはじめとするとても特殊な受験勉強(というか訓練)を経て、受験に備えます。私立の美大進学なら、美術予備校で2、3年準備すれば、進学できることが多いという印象です。
絵が上手だなという思う人からそれほどでもない人までいますが、美大予備校での1、2年の間に、素人目にも、急速に絵が上達するなあと感じます。特に、デッサンはとても上手くなり、陰影の観察が見事で、立体感のある素晴らしい静物画が描けるようになります。美大出身者の知り合いの方々も、絵を描くテクニックの殆どは美術予備校で習ったという方と言い切る人も多いです。
美大進学者の中には、それまでそれほど絵を描いない人もいました。私も実際にそういう人をみてて、美術予備校の2年の受験勉強で、こんなに描けるよなるんだと驚いたのを覚えています。本人の努力ほもちろんのこと、そのシステムもすごいな!と感じました。
とにかく、美術予備校ではカデミックに絵を描くテクニックが身につくのかな?という印象です。
費用と年齢制限

そういった美大予備校は、通常だと週3回と週5日の授業が3時間前後あり、夏季と冬季にはぞれぞれ講習が行われます。また、土日集中コースのようなタイプのものもあり、1日で6~8時間の授業を行うというものです。費用だといわゆる大手予備校と似通っており、週3回だと年間40万円弱です。週5日で夏季・冬季講習のパターンだと、80~100万円なのかな?というパターンです。

美術予備校の費用は概ね大学入試の予備校費と同じくらいかな?
美術予備校にも色々タイプがあり、都内なら美大志望者専用のものもあり、高校生が対象ということもあり、授業の開始時間も17時ぴったりからで、社会人には物理的に難しいです。でも少し調べてみると、大手予備校が運営する美術予備校もありました。こちらは、開始時間も少し遅く、17時半あたりで立地の関係上、物理的には何とかなるかも。という気持ちがありました。週3回のパターンは受験期の高校生や浪人生はいないので、その意味でも、何とかなるかな?という思いもありました。

美術予備校への入学には年齢制限がある!!
しかし、意外なことに、年齢制限があったのです。30歳~35歳以上は基本的には申し込むことはできずに、講師との面談を受けてくださいとのことでした。私が以前調べた時は、社会人でも受け入れるが、美大受験は必須なので、受験票のコピーの提出をすること。という条件が書かれていました。(この記事を書くにあたって、再度、確認しまたが講師との面談が必要としか書かれていませんでした。)
そこで、私のやろうとしていることは、高校生時代、ちょっと英語とか物理とかちゃんと勉強せずに、社会人になって勉強したいとします。それで、難関国立大学とか医学部受験の予備校に行こうとしているものかな?と気が付きました。私が美術予備校に行こうと思った理由の一つは、絵を描く環境も習慣もなかったので、そういったところに、まずは週3回くらい通いたいと考えていました。
ただ、それを普通の受験を考えたら、とてもおかしいと感じました。自宅での学習習慣もないのに、難しめの予備校にまずは通ったら、なんとかななるもものと考えいるのと同じかな?と思いました。この経験から、絵を描く環境や習慣をまずは自分の生活の中で組み立て行くことが現実的だなあと思いました。また、後で分かったことですが、この大予備校系列の美大予備校は、その業界としてもかなりの老舗らしく、自分の判断は正しいと感じました。
講評会の存在

美術予備校の事情を探るにあたって、美大受験生が急速に上達する秘密が分かった気がしました。それは講評会の存在です。
普段の授業の一環として、デッサンなど課題を描いたあと、クラス全員の絵を張りだして、講師の先生が絵を一枚ずつ講評するというものです。絵の技術的なよしあしをさらっと講評してもらう。
ただ、絵を沢山描くだけではなくて、定期的にフィードバックを受けることで、他者の目を意識することで、絵の技術が上がっていくのだなあと感じました。また、人の絵を見ながら、講評をきくことで、絵の見方など勉強になることも多いはずです。
当時の私は(今もそういうところありますが、)自分の絵を人に見せることにかなり抵抗感がありました。みんなの絵と一緒に張り出されて、人比べるしなんてなんか酷だな気もしました。ただ、そもそも、絵は人に見せるものということで、技術・画材が発展してきたのです。には定期的に講評してもらうのは、心理的ハードルが高かったとしても、それが短期間で上達する秘密なのかも?と感じました。いつかは、定期的に先生から絵を見てもらいたいな。という気持ちにもなっていました。
まとめ

美大予備校はやはり美大進学のために行くところ。比較的若い社会人を受け入れているところもありますが、それは受験前提です。
また、美術予備校が一般向けのクラスを週1、2回で行っているところもあります。まずは小さく始めてみることが大切かもとしみじみと思いました。同時に、一目に晒すことで、絵の技術的側面が上がっていくのかな?とかじました。








美大進学希望者、全員がもともと絵がすっごく上手い人でもない。
どこで、絵が上手くなるの??